何度も行っている香港。3年振りに行きました。行く度にいつも違う顔を見せてくれます。21世紀を迎えた香港は以前とは変わりました。私はアジアンパワーを感じました。
香港の洗礼
香港へ行くと、まずファミリーの出迎えに始まり、見送りで終わります。ファミリーとは主人の従妹のことです。以前は沢山のファミリーが居ましたが、カナダへ移住したり、亡くなったりして今は従妹のリリーさん一家だけとなりました。従妹のリリーさんは後ろにも横にも下にも目がついているような人です。空港にご主人と迎えにきてくれたその手には、ピンク色が美しいライチ、熟して香りが立っているマンゴー、さくらんぼがどっさり袋に入っていました。ピンク色をしたライチを見たのは始めてで、見た目どおりにみずみずしく香り高く、「今まで私は何を食べていたのかしら…」と思いました。一方、マンゴーは皮がシナシナと皺がよっており、日本だと「ちょっと…」と敬遠しそうな外見ですが「これくらいが調度食べごろなのよ。」の言葉どおり、まろやかなとろけるような甘さを蓄えていました。そうそう、帰りは真空パックにした端午の節句の粽を沢山貰いました。私の荷物は小さいスーツケース一つに収まったのですが、なんせリリーさんからファミリーへのお土産が多く、大きなボストンバック全部がお土産(食べる物)で埋まってしまいました。

香港と言えばショッピング
最近の日本のガイドブックにはまだ新しい情報が盛り込まれていないことに、香港に行ってから気づきました。最後に香港を訪れたのは1999年2月。その3年の間に、3つの新しいショッピングモールが誕生していました。一つは100萬ドルの夜景で有名なビクトリアピークに。赤柱には昨年Openしたスタンレープラザ、従妹のリリーさんがしきりに言っていた九龍トン(kowloon Tong)にOpenしたばかりの大きな大きなショッピングモールです。ブランド物は日本と同じで、品数も少なかったです。香港のサマーセールをクレージーセールと呼びますが、今年はそれ程でもないそうです。
景気
香港に住んでいる人達は中国本土へ買い物に行くようになり、香港は不景気だそうです。しかし、不動産は売れており、新しい高層マンションが次々に誕生しています。ワンフロアーに一世帯だけが住む賃貸しの超高層マンションが建設中でした。月の家賃が350万円くらいだとか…・。

今、「ソーホー」が面白い!
以前の従妹達は中華料理ばかり食べていましたが、今、香港リッチの話題の店は外国のレストランです。香港が返還後、様々な人が香港に移り住む様になりました。それに伴ない外国のレストランが増え、セントラルの山側(ソーホー)に密集していました。
今回、食べたものについては9月7日発売の雑誌「四季の味 No.30号」でご紹介させて頂きます。
ディナー
香港のディナーは8〜9時頃から始まり、ランチタイムは12時半から2時迄です。夕食はお喋りしながら3,4時間かけて食べます。食べている方を見ていますと、それ程お酒もたばこも飲んでいませんでした。お洒落な店では大人だけで、子供はおらず静かに時間が流れてゆきました。中華料理店では綺麗に装ったご婦人方が、見るからに素晴らしい宝石を纏っていました。日本ではそのような場所が無いのでとても残念に思いました。
デザート
中華のデザートを沢山食べたいと思っていました。夏のフルーツが出回ったばかりで、沢山の新鮮なフルーツがデザートに振舞われました。ライチ、マンゴー、ランブータン、龍目、オレンジ、さくらんぼ、キウイ等等。手を加えず、食べ易くカットされた物やそのまま絞ったジュースなどがまぁー美味しかったこと。
日本の緑茶が大ブーム
香港ではペットボトルの冷たい日本茶に蜂蜜や黒砂糖、梅干を入れたものが流行っていました。私は「なごみ」の蜂蜜味を飲みましたが、なんだか不思議な感じがしました。香港の人達は中国茶はストレートに飲むのに、日本茶は「苦い」と言い甘くして飲むのを好んでいました。私はやはり普通の緑茶がいいです。

チャイナドレス
昨年はウォン カーウァイ監督の「花様年華」、今年はヨン ファン監督の「華の愛」が日本でも話題になりました。この二本の映画の見所は何と言っても、美しいチャイナドレスです。このチャイナドレスを作ったのが、セントラルにある「年華時装公司」です。私は以前、結婚式用のチャイナドレスを「年華時装公司」で作ってもらいました。その時、「余った布は返して下さい。」と言いましたが、お店から「もう無い。」と言われました。それがなんと、今回行ったら私が日本から持っていった余った布でチャイナドレスを作って飾ってありました。さすが、商売上手の香港人です。それはそうと、映画の影響もありチャイナドレスが流行っていました。スタイルとしては「花様年華」に出てきたモダンな柄のチャイナドレスと「華の愛」のようなレトロな感じの両方の形が流行っていました。襟は顎のしたぎりぎりまでのハイネック、表地と裏地の色をわざと変えるのが今の粋のようです。私は「花様年華」に出てくるようなモダンな柄のチャイナドレスを2着かいました。妹は「華の愛」にでてきた、刺繍が素晴らしいエメラルドグリーンのハーフコートを買い、大いに満足しました。
ファミリー
香港へ行くと、主人の従妹リリーさんが何から何まで案内してくれます。日本人が普通に考えるような接待の仕方ではなく、香港に着いてから帰るまで、フルタイムのサービスです。リリーさんと私は直接には利害関係がないのに、「どうしてここまでやってくれるのだろう?」と思う時があります。しかし、今回その理由が少し分かった気がしました。リリーさんは日本語の学校に通い始めました。リリーさんはすでに日本語が上手ですが、もっと上手になりたいと考えた様です。リリーさんは一人っ子で、ご主人のジョンさんもまた一人っ子だそうです。数年前までは香港にもファミリーが居ましたが、他界したり、カナダへ移住したりと香港にファミリーが少なくなってしまったそうです。その事に一抹の淋しさを感じ、「カナダのファミリーとは英語で会話ができるけど、日本のファミリーは英語が出来ない人が多いから、私が日本語を話して会話しないといけない。会話が出来ないとファミリーの縁がどうしても途絶えてしまう。だから、私は子供達にも日本語ができるようになって欲しい。」とリリーさんは強く語りました。また、リリーさんは主人の母の事をいつも気遣います。それは以前、主人の母がリリーさんに一生懸命に接したのだと思います。その事があり、巡り巡って私に戻ってきている気がするのです。いつか、リリーさんの子供達が私のところに来れば、子供達に同じように繰り返されるでしょう。それが、いつまでも、いつまでも、続くのがファミリーであり、絆なのだと今回改めて感じました。
もうすぐ、リリーさんファミリーがハワイ経由で日本に来ます。嬉しいような・・・ちょっと緊張するような気分です。